NUMBNESS
何も感じずにいられることが、大人になるということでしょうか。
子供の頃、「成長が止まるから」と飲むことを許されなかったコーヒー。
テーブルに置いてあった両親の飲みかけのグラスから漂う独特な香りが苦手で、「そこに置くな」と勝手にシンクに捨てたこともありました。小さな背伸びをした時のあの味も、到底受け入れられるものではありませんでした。
両親のようなカフェイン中毒にはなるまいと誓ったことも忘れ、今ではコンビニでそれに手が伸びるようになりました。いつからは覚えていません。
ただ、その事実に気づいてしまったとき、戦慄しました。
それでも、この曲を作ったデスクの傍には、コーヒーが入ったグラスがありました。
どんなに抗っても、思考はあの頃軽蔑していた「大人」なのです。
記念すべき1ST Digital Single『NUMBNESS』は、「感覚の麻痺」をテーマに、大人になることへの反抗を、攻撃性と中毒性のあるサウンドに刻み込みました。